サンゴの産卵

2012年06月13日 | 関連する集落:節子
節子(せっこ)集落の
海側からしかアプローチできない砂浜へ行くことになりました。

網野子(あみのこ)と節子の間の見晴らしのいいところから確認。
曇りだったのが残念ですが、
それでも爽快な眺めでした。

右手の奥はホノホシ海岸方面。
 

それにしても、われわれが目指すのは
左側のゴツゴツした岩ばかりの海岸線。
なんだか険しそう・・。



真下を見ると泡泡しているところが。


ただの白波がたっているかと思ったら、
これはサンゴの卵だそうです!
産卵が始まっているんですねー。



夏にしかみられない海の一大イベント!

一般的には「産卵」と言われていますが、
実際はサンゴの「放精放卵」と言われるものなんだそうです。


サンゴから放出されるのは、
バンドルと呼ばれるカプセルみたいなもので
その中に卵と精子が入っているのだそう。

それが一斉に放たれ、
水面ではじけて受精するという仕組み。


しかもスゴいのが
バンドルのなかに卵と精子が入っているのに
割れるまでは受精しない。
別のバンドルから出た卵と精子が出会って受精する・・。


サンゴの放精放卵が起きやすい条件としては、

1.初夏の水温が24度以上
2.満月前後の数日間
3.夜の満潮直後

などが揃うと見られるようです。



ナイトダイビングすると
そのシーンが見られるそうなんですが、
一斉に放たれる様子を夜に水中で見るのは
きっと神秘的なのでしょうね。


できるだけ子孫を残すために出会いを多くしようと、
バンドルは一斉に放たれ、
潮の流れに乗せるため、
ベストのタイミングの大潮を狙う。


言わば、海中大コンパ!

サンゴたちの、
ひと夏の恋です。


改めて知ると
サンゴも必死で生きているのだなと感じます。



こんなサンゴの産卵が身近で営まれているのは
美しい海が瀬戸内町にあるからですね。




2012.06.07 瀬戸内町網野子~節子

S.B.I ( 瀬戸内町文化遺産活用実行委員会)