ゆめ探検隊 『ヤコウガイ磨き・ビーモン探し』

8月3日(金)の「ゆめ探検隊」海の生き物観察終了後は、
瀬戸内町立図書館・郷土館で
ヤコウガイ磨きビーモン探しです。
 




講師は、ヤコウガイアーティストの池村茂さん。
池村さんは、徳之島町母間で「工房 海彩(かいさい)」を開いており、
ヤコウガイを使ったアクセサリーやランプなどさまざまな作品を生み出しています。

またオニヒトデの駆除にも力をいれており、
各地の学校などで自然環境講座や
ヤコウガイ放流・細工体験を実施するなど精力的に活動なさっています。


ヤコウガイは大型の巻貝で、屋久島・種子島以南の地域に生息。

真珠層があり、磨くと美しく輝くため、
古くから螺鈿(らでん)細工の材料として用いられ、
正倉院の宝物(8世紀)や
中尊寺金色堂(12世紀)の堂内などにも使用されています。

奄美大島で発見されている7~8世紀ごろの遺跡から
ヤコウガイの貝殻が大量に発見されたため、
奄美大島から本土へと運びだされた可能性が高いと考えられています。

ちなみによく「夜光貝」と書かれていますが、夜には光りません。
屋久島の貝=ヤクガイからきているとのことです。

 


そんな貴重なヤコウガイが奄美に生息していること、
奄美が古代からどういう地理的・歴史的役割をしていたかなどを知ってもらうために、
瀬戸内町では、約7年前から池村さんにお願いをして、
年に一度ほどヤコウガイ磨き体験講座を開いていただいてます。

またヤコウガイの稚貝の放流は3年前から。
加計呂麻島の徳浜や伊須などで行ってきました。


さて、いよいよ体験です。

池村さんが準備してくださった
さまざまな形のヤコウガイを選んでいきます。




磨きあがりを想像して、選んでいきます。
みんなかなり迷っていますね。




今回も満員御礼!




ものすごく目の荒い0番から、サラサラの10番まで、
合計11枚のサンドペーパーで磨いていきます。




小さな手でまわりを水浸しにしながらガンバりました。




一所懸命に磨くあまりに
自分の指を削ってしまう男の子続出・・・。




 



 



 



 



 



 



 



 



 



 




保護者の方も参加。




一所懸命に磨けば磨くほど、ぴかぴかになるので楽しいんです!





「すげぇーー!」。
”ヤコウガイの神様”の磨き直伝です。




池村さんもビックリの磨き方をしている子も。




最後に研磨剤で仕上げて、
ネックレスや携帯ストラップなど好みの金具をつけてもらいます。




できました!
はるばる遠く奄美市名瀬から参加のご家族。



 



やっぱり女子はハート♡



親子で楽しみました!




ヤコウガイ磨きをした後は、「ビーモン探し」。

ヤドリ浜の砂から
有孔虫、貝、砂、石などをよりわける
ビーチモンスター探しです。




面白いものが見つかるかな?

これにはわれわれが想像した以上に
子どもたち熱中!




女子も熱中!




低学年でも熱中!




見つけたものから面白いモノはいないか、拡大して調べてみました。
なんと魚の耳石が混じっていました!

これは魚の頭の骨で、おもりの役割もはたすもの。
木の年輪のように、
魚の成長とともに形成されいるそうです。

自分たちが見つけてきたものの中に
こんな新しい発見があり、子どもたちも興奮。

またヤドリ浜の砂は観察したところ、
ほぼ有孔虫、貝、少しの石で形成されていたので
「ヤドリ浜は、ほとんど生き物の死骸でできている」と分かりました。

これにも子どもたちはちょっとショックのような、
自然というものを知ったような・・・。



最後は、この日一日学んだことを絵日記にしていきます。



 



 



ゆめ探検隊の全3回に参加した子どもたちに
「ヒギャジマン ジュニアマスター」証書が送られました。




最後にこの日参加したみんなで記念撮影。



奄美の、瀬戸内町の海や生き物について
まるまる一日よーく遊び、よーく学びました。

奄美の海山自然調査体験プログラム
「ゆめ探検隊」の全3回はこれにて終了。


子どもたちが島を知り、好きになって
自らヒギャジマンを探す楽しみを知ってくれたら幸いです。




2012.08.03
瀬戸内町 古仁屋 

S.B.I (瀬戸内町 文化遺産 活用実行委員会)

鹿児島県 奄美大島 瀬戸内町立図書館・郷土館内